下着は何を揃えるとよいのでしょうか?きものにはきもの専用の和装用下着を着用します。素肌に着る肌襦袢は晒かガーゼ素材、裾よけは裾さばきがよいベンベルグを。足袋は木綿のキャラコ製の四枚こはぜが一般的。長襦袢やきものを着付けるための腰紐三本程度。正絹の博多織などでできた伊達締を長襦袢用一本、きもの用一本。帯板、帯枕も忘れずに。基本的に補整が必要になるのでタオルなどを二枚ほど用意しておくとよいでしょう。上半身に肌襦袢、下半身に裾よけを着け、上から長襦袢を着用します。長襦袢は半衿をつけますので、衿芯も合わせて用意します。
長襦袢の選び方を教えてください。きもののすぐ下に着る長襦袢は、はものと同じで反物から仕立てます。初心者はきものを求めたときに一緒に長襦袢も揃えておくと便利でしょう。長襦袢は対丈に仕立て、袖丈は着るきものに合わせます。訪問着と紬では袖丈を変えることが多く、合わせる長襦袢種類も変わるので、最低限よそゆきと日常着二種類もつようにするとよいでしょう。生地には綸子、ちりめん、羽二重などがあります。色柄も多くのタイプが揃っています。
刺繍半衿を合わせてみたいのですが繊細な刺繍表現がクラシックな美しさを醸し出す刺繍半衿は人気の高いアイテムですが、素敵に合わせるのには高度なセンスが要求されます。白や淡い色に品の良い配色で古典柄を表したものは、訪問着やよそゆきの小紋に、濃い地色やカラフルな色の凝った柄の半衿は街着として着る小紋や紬に合わせられます。選ぶときのポイントは、まず顔映りがよいかどうか、きものの雰囲気が色柄に合っているかが挙げられます。着る前にきものの上に置いて見たり、鏡で顔映りを確認すると、似合う刺繍半衿を見つけられるようになるでしょう。衿は汚れるものなので、あまり高価なものは初心者にはお薦めできません。基本的にクラシックな趣のあるアイテムなので、古典調でおしゃれ味のある装いに似合います。モダンなタイプのきものには調和しにくいでしょう
きれいな着姿の基本を知りたいのですが。また、きもの姿での立ち居振舞いについての注意点を教えてください。着崩れ対応として基本の形を覚えておいて、お化粧室などで直すようにすると外出先でもきれいな着物姿を保てます。きものは衿元が全ての印象を左右します。半衿の合わせ方は着る人の好みですが、初心者世代はあまりあけないほうがよいでしょう。首から下がまっすぐに揃っていることが着崩れて見えないポイントで、衿合わせ、帯あげ、帯〆の結び目の中心のラインを合わせます。また裾広がりのシルエットは美しくないので、裾すぼまりになるよう着付けます。座って立ち上がるときには、おはしょりや帯のたれがめくれていないか、お太鼓がつぶれていないかをチェックします。変形していたら、お太鼓の中に手を入れて膨らみを直します。外出中は意外に手が汚れています。白い半衿に触るときや、着崩れを直すときはきをつけましょう。
着た後の手入れとしまい方はどうすればいいのでしょうか無事きものでのお出掛けから帰ってきました。あとひと息がんばって、しまう前にきものののお手入れをしてしまいます。脱いだ後すぐに、衣紋掛けやハンガーに掛けて半日干します。着用後の湿気を飛ばすために風邪を通すことが目的です。部屋に長く吊るのが嫌な場合には、帯を締めていた部分だけドライヤーをあてて乾かす方法もあります。帯は温もりが残っているうちに、たきながらたたむとシワが伸びます。冬なら汗が帯まで届くことは殆どありません。きものは風通しをした後、柔らかい布などでほこりを払い、汚れが付いていないかをチェックしてから、たたんでしまいます。汚れを見つけたら、自分で判断せずに、すぐに買ったお店に相談するのが安心です。